子供と虫捕り

久々に仕事を忘れた休日となりました。

前にも書いたようにウチの長男Sはムシが大好きで、去年も僕は彼に請われて
夏は虫捕りに明け暮れていました。
その時に捕ったコクワガタは2匹が越冬に成功し、5月下旬くらいからモゾモゾと
ケースの中で活動をしていました。

それを見たSは、6月初旬くらいから
「パパ、そろそろクワガタもいるんじゃない？？？」
『ん～、そうだね、でも、もうちょっと先かなぁ？」
と言っていたのですが、
さすがにここ数日は、暑い日が続いたので、
「パパ、そろそろクワガタもいるんじゃない？？？」
「虫捕りに行こうよ！」
と言われたので、
『そろそろ、いるかもね。でも、いなくてもガッカリしちゃダメだよ』と
伝え、虫捕りに行くことにしました。

土曜日の夕方、毎年行っているポイントに行きました。
大きなクヌギで程よく樹液が出ており、又、洞もあるのでチョコチョコと
クワガタが見つかるのです。
夕暮れ時、慎重に木を見てみます。
すると、Sが
「あ、いたよパパ、コクワだ！！！オスだよ！」
と叫びました。
そして、彼はそのコクワをそっと掴み、
「やった！コクワ捕まえたよ！凄いね！もういるんだね！」
と大興奮！みてるこっちも嬉しくなっちゃいます。
体長は3cm位のコクワガタで、小さな部類に入るコクワですが、彼にはそんな
ことなんておかまいなし。
嬉しくて、嬉しくてしょうがない様子でした。

Sの身長では見えないところは僕の役目です、2m位の高さにある洞を
懐中電灯で照らしてみると・・・いました。
体長が約5cm位の大きなコクワガタのオスです。
洞に入っているのでそのままでは捕まえられません。指の入るようなスペースも
ないので地面に落ちている木の枝を使って、慎重に洞から追い立てます。
すると、コクワガタはポトリと地面に落ちました。

すかさずSは
「あ、落ちた！」といってそこコクワガタを捕まえました。
「うわぁ、おっきぃね！？これ、ホントにコクワ？」
『うん、大きいけどコクワガタだよ』
「すごいね！！！」

この日はそれから1時間程度念入りに見て回りましたが収穫はこれだけ。
でも、Sもまだ捕れないと思っていたからかコクワガタが捕れた、しかも自分の
手で！それだけで大満足！
帰り道はもう、興奮した口調でクワガタを語るS。
それを見て僕も、『あぁ、良かったな』と思ったのでした。

そして、次の日。
昼間は色々と買物に出かけていたのですが、夕方帰ってくると、Sは
「そとで遊びたいなぁ・・・」
『もう5時だからちょっとだけだよ』
と僕と一緒に外に出ました。彼は何故か虫かごを首にぶら下げています・・・

『S、なんで遊ぶのに虫かご持ってるの？？？』
「え？虫捕りたいんだもん。」
『でも、この辺に虫いるかなぁ？』
というやり取りをしながら彼は家の周りを見て回っています。
カマキリ、カミキリを見つけるものの、やはり彼の狙いはクワガタ！
その様子を見ていて僕も、
『じゃぁ、散歩がてらその辺のクヌギを見てこようか？』
と言ってしまいました。（負け）
「ウン」

家の近所、道路わきに立っているクヌギ等を見て回りますが、そうそう見つかる
ものでもありません。
「やっぱり、この辺にはいないのかなぁ？？？」
『そうだねぇ・・・でも、隠れてるんじゃないの？』
『ホラ、あそこにもクヌギの木があるから見てみようか？ここにいなかったら今日は
お家に帰ろうね』
「ウン、そうだね。」

僕が指した方向にあるのは直径15cm程度のクヌギが4、5本植えてある所でした。
まず1本目。
木を慎重に見ていくと頭上からヴーンという音が・・・・・
『ん！？』
『ウワァ、スズメバチだ！ほら、S気をつけて！！！』
「おっきいね！刺すの？」
『刺すよ！あんな大きなスズメバチに刺されたら死ぬよ』
とスズメバチの怖さを教えて2本目。

「あ！いた！またコクワだよ！」
又してもSは体長3cm位のコクワを捕って大興奮！

「こんな所にもいるんだね！」

そして、3本目。Sを興奮のるつぼに落とし入れる出来事が。

Sはさっきコクワガタを見つけた木を眺めていましたが、僕は3本目を見回して
いました。
そして、気の裏のほうに回り、僕の目に飛び込んできたのは・・・

『デカ！！』
それはもう立派な大あごを持った・・・・・・・・のオスでした。
僕から見ても今まで生きてきた中で見た・・・・・・・・でも大きな部類に入る
ような大きさです。
それが、カナブンや蛾と共に樹液にたかっていたのです。
自分で捕りたい気持ちをグッとこらえ、(^_^;;
『S、コッチ、コッチ』
Sが駆け寄ってきます。
「あ！ノコギリクワガタ！！！」

Sの人生(5年）で初めて、自分の手で捕ったノコギリクワガタ！
もう、彼は大、大、大興奮です。

その後もまだまだ探す勢いだったのですが、

『S、そんなに捕っちゃったらクワガタさんいなくなっちゃうから今日はもう終わりにしよ。』
と言うと、残念そうに一瞬間をおいて、

「ウン、そうだね。いなくなっちゃったら困るもんね！」
「でも、又今度見に来ようね？」
『ウン、良いよ』と

帰り道ではSからノコギリクワガタについて熱く語られたことは言うまでもありません。
「ねぇ、パパ、この場所は内緒だよ！誰かに教えたら皆捕られちゃうよ。」
『ハハハ、分かったよ。内緒ね。』
「ママにも内緒だよ！」
『何で？』
「だって、ママに教えたら幼稚園のオトモダチのお母さんに教えちゃうもん。」
『そっか。でもSの仲のいい友達には教えてあげて一緒に捕りに来るのはどう？』
「一緒に行くんなら良いよ！」
『じゃ、今度友達と行ってみなね。その時もいるといいねぇ。』

というやり取りをしながら帰りました。
こうして、Sと初めての男の約束が取り交わされました（笑）

コメント 2

ノコギリクワガタ、いいですねぇ。
うちも息子（小4）がいますが、全然虫好きじゃないので、
ちょっと寂しいです。
今、高3の甥っこが幼稚園時代、激しい虫好きで、
私もくぬぎの木のある場所、かなり把握してましたよ〜！
でも、コクワガタよりはるかにゴキブリが多く、（夜見に行っていた）
参った事思い出しました。
by ゆっこ (2005-06-27 23:33) 

男の約束、、いいなあ。
うん、そうやって､男になって行くんだねぇ。

いまは、男の子、なんだけどねぇ。
by アキオ (2005-06-28 07:52)